ロードショー館で、いわゆる「同時上映」がなくなったのは、いつ頃からなのだろう。もちろん完全入替制の浸透だとか、シネマコンプレックスの増加だとか、そういったことは情報としては頭に入っているのだが、実感としていつ頃からなのか、どんな作品が公開されていた時期なのか、というのがピンとこないのだ。覚えていないのだから、多分、あまり映画を観ていなかった時期なのだろう。そしてその頃は、世間的にも劇場に足を運ぶ人が少なくなっていた時期で、それで業界が旧態依然とした劇場運営を改めたことが結果的には昨今の指定席中心の流れを生んだということなのだと思う。
 同時上映文化の最後の牙城といった感じだったのは子供向けのアニメーション映画だが、この分野でも有名どころの「東映まんがまつり」〜「東映アニメフェア」の系譜が2002年度限りで姿を消すなど、スタイルは変わってきたようだ。

 というわけで、今や2本立て興行を行っているのは久作を上映する、いわゆる「名画座」に分類される劇場くらいのものである。

 新橋にある新橋文化劇場も、旧作を2本立てで上映する劇場の1つだ。

 もっとも、ここで上映されるのは公開から1年が経過しないくらいの洋画ばかり。新文芸座や早稲田松竹のように古いモノクロ映画の名作を上映したり、監督やテーマによる特集を組んだりといったことはしない。作品的にもアクション系のものが多く、その意味では名画座というよりは二番館と表現した方がしっくりくるかもしれない。作品の傾向に関しては、新橋という土地の客層に加え、すぐ隣が有楽町という位置関係もあるのだろう。ミニシアター系の作品を追いかけるお客さんは有楽町・銀座に流れているものと思われる。

高架下の映画館

 この映画館、JR線の高架下という、なかなか素敵な立地である。しかも上を走っているのは山手線と京浜東北線と東海道本線と東海道新幹線。つまり、営業時間中はほぼ常時何かしらの電車が走っているということだ。実はまだ時間の折り合いがつかず内部に入っていないので何とも言えないのだが、音響などはどうなのだろうか。

新橋文化番組表

 番組は1週間毎に替わる。しかし、ここには公式Webサイトなどというハイテクなものはない。そのかわりに新橋駅日比谷口のランドマークであるニュー新橋ビル1Fのパチンコ屋さんの前に看板が出ており、ここで割引券付きの番組表を配布している。元々2本立てで900円。割引券を持参すれば800円。しかもスタンプカードに7週分ハンコを貰うと1回ご招待になる。

映画館の看板 新橋ロマン番組表
 

 なお、この番組表は両面印刷になっており、裏面は新橋文化劇場のすぐ隣にある新橋ロマン劇場という年齢制限のある劇場の番組表となっている。

 ちなみに看板は劇場同様、仲良く並んで設置されており、番組表は新橋ロマン劇場側に、常に新橋ロマン劇場の番組表を表側にして置かれている

 ちなみにこちらは3本立てで、「アンコール」と「封切週間」が交互に組まれている。封切と言うからには、今もなお地道に新作が作られているわけだ。

(※)写真では作品タイトルは「自主規制」としました。と言っても元々不鮮明な写真ですが。

 昭和の雰囲気を感じられる空間。新橋で暇な時間ができた方は、攻めてみては? どちらの劇場に行かれるかは、お好みで。

2008.11.16 Sun l 地域・紀行 l COM(0) TB(0) l top ▲

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