【北京五輪】1次リーグ
台湾代表 1-6 日本代表(8月14日)
日本代表 6-0 オランダ代表(8月15日)

 初戦を落とした日本代表だったが、第2戦からの2試合を確実に拾って、何とか格好をつけて韓国戦を迎えることができた。

 第2戦で対戦した台湾は日米の球界に優秀な人材を輩出している地域だが、今大会においてはきっちり勝っておかなければならない相手だった。

 最終回の攻撃で結果的には5点差がついたものの、試合としては接戦。だが、この展開は上原浩治の大会初登板試合としては理想的だった。「1点差でも使う」と言って信頼を示しておいて、実際に上原がマウンドに上がる時にはセーフティーリードを奪っているという、願ってもない流れ。これでプレッシャーの軽減された上原も危な気ない投球を見せた。追加点が、組み替えた打線が機能してのものだったことと併せて首脳陣は安堵したのではないか。

 第3戦の対戦国・オランダも、取りこぼしの出来ない相手だ。

 この試合は初回から打線がつながり、それまで当たりの出ていなかった森野将彦と新井貴浩にタイムリーが出るという理想的なスタートを切った。ダメ押し点が、同じくここまで安打のなかったG.G.佐藤の本塁打によるものだったことも、韓国戦を前に攻撃面できっかけを掴めたという意味で好材料だ。先発・杉内俊哉も好投し、川上憲伸も登板させることが出来た。しかし、初回の得点以降はゼロ行進が続いたのも事実。この試合も感覚的には接戦と思える展開だった。

 ここまでの日本は攻撃面でやや物足りなさがあり、「格下」とされるチームもなかなか突き放せずにいるが、守備面では総じて良いパフォーマンスを見せている。初戦のダルビッシュ有の不調は目立ったが、投手が揃いも揃って絶好調なんて野球チームの方が珍しい。こうした大会では緊張感のある試合が続いた方が、チーム力が高まることも往々にしてあるので、今はとにかく泥臭く点を取ることを最優先すべきだ。

 さて、最後にこの2試合とは直接関係ないことで、1つ触れておかなければならないことがある。既に「笑い話で済んだ」はずの、初戦における幻の退場劇の話だ。国際野球連盟(IBAF)が日本代表チームに対し、「星野仙一監督が退場の指示に従わなかった」として罰金を課す決定を下したという。金額は日本円にして約22万円。

 実におかしな話である。まず日本側の解釈通り「退場は取り消された」のであれば、当然、罰金が発生するはずはない。逆にあの退場処分が有効であれば、星野監督が告げた代打が受け付けられたのはおかしいし、その後、相手監督が確認しに来た時の対応も、ベンチに堂々と立っていた星野監督に立ち去るよう促さなかったことも変だ。「代打を告げた際に抗議を繰り返した」との見解もあるようだが、あの時、星野監督が代打以外のことを発言していたようにも、代打を告げた以降に審判が再び退場らしきゼスチャーをしていたようにも見えなかった。

 大体、もし退場処分を受けた後にベンチに居座って采配を振るってもこの程度の罰金で済むのなら、確信犯で居直る監督が出てきてもおかしくはない。どうも国際野球連盟というのはよく分からない。“ballpark”という語は「おおよその」という意味でも使われるそうだが、ルールの適用まで「おおよそ」では困るのである。

2008.08.16 Sat l 野球 l COM(0) TB(0) l top ▲

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